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燃える女王 マーヴォレン・ルミナエ

神に魅入られ、力を授けられた女王

広大な湿地帯に位置し、死の国からの帰還者が通る門である亡魂海を西に臨む国があった。

そこは、屍者で構成された軍を有し、不死にして燃える心臓を持つと言われる女王が統治する、屍者と異形の住まう王国メルソミニエ。

女王マーヴォレンがまだ若く野蛮な美しさを誇り、力も強大さを増すばかりだった頃。生者のままでありながら、死の国の底なき力を得ようとしていた。

比類なき野心と才能でそれを成し遂げたとき、死者たちの神はマーヴォレンを愛し彼女の心臓を求めた。

彼女は力を求めて心臓を差し出し、代わりに燃える心臓を手に入れたが、その愛を跳ね除けた。

伴侶を得、子を成し、それらを失くし、彼女の人としての生命が終わろうとしていた。死の神の寵愛は絶えることなく続いた。

マーヴォレンは炎の心臓に焼き尽くされる苦痛と、死の甘美な抱擁に翻弄される中で、その愛を受け入れ不死となった。

以来、彼女の心臓は燃え続け、終わりのない統治がつづいている。